1週間ほど前に、我が家に日系4世のUC Berkeleyの大学生が約1週間滞在しました。その女性は、サンフランシスコ教会の初代教会長福田美亮先生のひ孫にあたる人で、名前を福田キラと言います。
福田先生の奥様は私の妻の叔母ですので、キラとは血縁関係になります。キラが約1ヵ月日本語学校に通うため、東京に滞在するにあたり、我が家に約1週間ホームステイしました。
さすが、福田先生の血を引いているのでキラの家族は大変信心深く、毎週末には家族揃って教会に参拝し、キラは典楽や吉備舞のご用もしています。教会参拝が大好きという女性です。先週の土曜日5月20日、芝教会の資源回収活動にも参加し、みなさんと懇親を深めていました。
キラを見て「命が繋がっている、信心も繋がっている」と実感しました。命が繋がっても、信心もきちんと繋がるかは難しい問題です。
金光様は、「家族中親切にし合い、信心をすれば、心がそろうようになり、みなおかげを受けられる。親子でも、心が一つにならなければ、おかげにならない」(天地は語る299)と教えられています。更に金光様は、「世間では勢信心(せいしんじん)ということを言うであろう。一人で持ちあがらない石でも、大勢で、よいしょと、一度に力をそろえれば、持ちあがる。家族中、力をそろえて信心をせよ」(天地は語る301)と教えられています。
血の繋がり、家族の信心ということで、ここで、孫の話をちょっとさせて頂きます。
ある日、妻と二人の孫、7才になるはるきと、5才のたつきを連れて西武新宿線に乗っている時のことです。日曜日の午前ということもあり、電車はさほど混んでいませんでした。妻とたつきが隣どうしで座り、私は向かいの席にすわりました。はるきは妻の前に立っていました。たつきの左隣には中年の女性が座っていました。たつきは後ろ向きになって窓の外を眺め始めました。たつきの靴が微妙に隣の女性に触れるか触れないかという状況になり、ひやひやしていたところ、はるきが「たつき君、靴ぬいで」とはっきりいったのです。たつきは、いそいそと靴をぬぎました。私は「はるきは偉いな」と感じました。本来であれば、私か妻が靴をぬがせるべきところ、もじもじしている私達を飛び越えて、行動に出てくれました。これは直接信心に関わる話ではありませんし、孫にこのような時の行動のとり方を教えたわけでもありませんが、はるきとしては善悪をわきまえて行動に出たのでしょう。何か、神様が、はるきを見守っている気がしました。はるきもたつきも金光教を肌で感じ、学んでいく子であって欲しいと願っています。
(5月27日 石井延雄)